Chocolate

フェアトレードチョコレートとは?メリットやおすすめ商品を紹介

VANILLABENASでは2008年から導入しているフェアトレードチョコレートが、近年、SDGsへの取り組みから、環境や人の平等への注目が集まっています。チョコレートにおいても生産から流通までに配慮がなされた「フェアトレードチョコレート」があり、密かに注目されています。

フェアトレードは「弱い立場の生産者と強い立場の消費者が対等に行う貿易」を指しており、フェアトレードを知ることで、チョコレートを食べながら環境保護や労働環境改善に参加が可能です。本記事では、フェアトレードとフェアトレードチョコレートについて紹介します。

そもそもフェアトレードとは?

フェアトレードは「公正・公平な貿易」を意味します。フェアトレードの商品や素材を使うことで、不利な立場にいる人々の人権や生活を守ることにつながります。

スーパーやコンビニをはじめとした小売店において、発展途上国で生産された食品や日用品が、日本では驚くほど低価格で販売されていることがあります。低価格の裏には、生産者が低賃金での労働が課せられていたり、必要以上の農薬を使用し生産性をあげたりとネガティブな要素が含まれている場合があります。そのしくみが恒常化することで生産者や消費者、環境に害を及ぼすと問題視されているのです。

美味しくて品質の良いものを生産し続けるには、生産者の労働環境や労働水準、自然環境への配慮が必要です。フェアトレードは途上国の立場の弱い生産者や労働者の生活改善を目指しています。

フェアトレードが求められた背景

フェアトレードが求められる背景には下記の要因があります。
・発展途上国の劣悪な労働環境
・労働児童の増加
・地球環境の悪化

なお、フェアトレードの始まりは古く、第2次世界大戦後まで遡ります。フェアトレードの概念は、アメリカにある国際協力NGOがプエルトリコの女性の生活支援をするために、手工芸品を購入し販売したことが始まりでした。この取り組みへの関心が高まり、少しずつ発展途上国の人々に対して経済的な自立支援をする活動が世界へと広がります。

発展途上国の劣悪な労働環境

発展途上国の人々への経済的支援が広がりをみせる一方で、1970年以降から、グローバル化と価格競争が急激に加速します。それに伴い植民地時代から続く先進国と発展途上国の不公平な関係性はより強まっていきました。

発展途上国の生産者は、立場の優位な先進国の企業の買い手に不当に買いたたかれて、コストや労働に見合わない条件や価格を余儀なくされる状況がますます広がっていきます。

この問題の象徴的な出来事が、「ラナ・プラザ崩壊事故」です。2013年にバングラデシュで、縫製工場が複数入っていた8階建てのビルが崩壊した事故です。この事故では死亡者1,130人以上、負傷者2,500人以上と非常に多くの犠牲者がでており、縫製工場の労働者が死者の多くを占めていました。

なお、工場の環境については事故以前から、複数の労働者が壁のひび割れを指摘していましたが、安全確認や修繕などがされることはなく、経営陣の圧力から工場の運営は止まることなく続けられていました。

そのため、事故後は工場へ衣料品を発注していた先進国のアパレル企業の約30社が対応や責任について厳しく追及されます。この事件を機に劣悪な労働環境が浮き彫りになりました。

労働児童の増加

発展途上国の生産者は、強制労働や児童労働、長期間労働、低賃金に未払い、不衛生な労働環境などさまざまな問題を抱えています。

なお、児童労働の問題に関して、コロナ禍により長期の休校や親の収入減少などが重なり、2020年には20年ぶりに労働に従事する児童の数が増加となり、推定1億6000万人に上昇していると言われています。

地球環境悪化

地球環境の悪化として、温暖化や海洋汚染、水質汚染や森林破壊などが問題として挙げられます。例えば、アパレル業界においてはジーンズを1本作成するのに、水を約7,500リットルも消費すると言われています。食品業界においては食品ロスの発生からエネルギーの無駄遣いが起こっており、さまざまな業界で地球環境悪化に繋がる要因が潜んでいます。

このように、生産地における労働環境や児童労働、地球環境悪化など、さまざまな問題を背景に、フェアトレードを求める運動が強くなっています。

フェアトレードの基準

フェアトレードには、国際フェアトレードラベル機構によって「国際フェアトレード基準」が設定されています。基準は、生産者の対象地区、生産者基準、トレーダー(輸入・卸し・製造組織)基準で構成されており、生産者とトレーダーは基準を守りながら、生産と取引しなければなりません。フェアトレードの基準を見ていきましょう。

【国際フェアトレード基準の原則】

国際フェアトレード基準の原則は表の通りです。

経済的基準・フェアトレード最低価格の保証
・「フェアトレード・プレミアム(奨励金)」の支払い
・長期的な取引の促進
・必要に応じた前払いの保証など
社会的基準・安全な労働環境
・差別の禁止
・民主的な運営
・童の労働、強制労働の禁止など
環境的基準・農薬薬品の使用削減と適正使用
・有機栽培の奨励
・土壌や水源、生物多様性の保全
・遺伝子組み換え品の禁止など

【フェアトレード認証対象産品】

フェアトレード承認対象産品は食品と食品以外のものがあります。

▼食品

カカオチョコレート
コーヒー焙煎豆
生鮮食品オレンジ、バナナ、りんご、ココナッツ、アボカド、レモン、ワイングレープ
野菜ピーマン、じゃがいも、レンズ豆、メロン
スパイス・ハーブバニラ、こしょう、生姜ルイボス、ハイビスカス、カモミールなど
サトウキビ糖砂糖
紅茶、緑茶
穀物米、キヌア

▼食品以外

繊維コットン
カーネーション、バラ
スポーツボールサッカーボール、フットサルボール

【生産者基準の概要】

生産者基準の概要は社会、経済、環境の3つに分かれています。

・社会
生産者は組合を設立し、透明性のある民主的な活動を行い、安全な労働環境や人権の尊重など国際労働条約を守ることが必要です。

・経済
商品代金とは別に支払われる「プレミアム(奨励金)」を民主的に運用し、地域と組織全体の社会環境にとって持続可能な発展に取り組みます。また、付加価値の向上や変質管理への取り組みなどを通して生活の向上を目指していきます。

・環境
薬品や農薬の使用制限、農薬や薬品を取り扱う生産者と労働者の健康、安全対策の強化、廃棄物の適正管理にリサイクルの促進、土壌や水源の保護など環境に関する基準を守る必要があります。

【トレーダー(輸入・卸し・製造組織)が守るべきフェアトレード基準】

さまざまな基準が設定されフェアトレードは行われ、生産者の生活や労働環境が守られています。具体的な取り決めは下記の通りです。

認証組織がフェアトレード認証原料の売買に関わる場合、全て監査を受け認証を受けていること
トレーサービリティの確保フェアトレード認証原料は、通常品と混ぜず区別して管理していること
契約国際フェアトレード基準に生産者と取引業者は、則り双方が同意して透明性のある契約を結ぶこと
持続可能な取引の促進生産者が安定した生活を営むことで、品質の向上や環境に配慮した生産に取り組むようにすること
前払い保証代金生産者が負債の罠に陥ることがないように、生産者からのリクエストがあれば代金の前払いを保証すること
価格の保証不安定な市場価値に、フェアトレードでは持続可能な生産と生活に必要な価格を保証すること

フェアトレードの成長

2016年、世界73カ国1,411人以上のフェアトレード認証生産者組織から、フェアトレード認証の仕組みに参加する小規模農家や労働者は160万人以上にも上っています。貿易量に応じ、輸入業者から各生産者組織に直接保証されるフェアトレードプレミアム(奨励金)は、1億5000万ユーロでこれは日本円で約180億円以上と過去最高額に達しました。

フェアトレードが発展途上国の生産者や労働者の生活の質の向上、地域社会全体の改善に役立っていることかが分かります。

世界130カ国で流通する国際フェアトレード承認製品の推定市場規模は、2016年で約78億8000万ユーロ、日本円で約9470億円以上です。フェアトレード認証に参加する生産者数は著しく増加しています。2019年には、世界7172カ国1822組に達した生産者組織としてフェアトレードの承認参加する方々は、小規模生産者と農園で働く労働者を合わせて約190万人を超えています。フェアトレードの活動は着実に大きくなっており、それに伴い生産者の生活も豊かになっているでしょう。

フェアトレードチョコレートとは

1400万人もの発展途上国の人々はカカオ産業によって生計を立てていると言われています。しかし、チョコレートの原料であるカカオの裏には発展途上国が買える深刻な問題が隠れているのです。ここではフェアトレードの中でも私たちに馴染み深い、チョコレートについて解説します。

フェアトレードチョコレートの現状

ェアトレードチョコレートの現状は、児童労働、貧困、環境問題の3つ問題を解決していくと言われています。

第一に、発展途上国が抱える深刻な問題に児童労働があげられます。世界の子どもの10人に1人に当たり約1億5200万人もの児童が労働を課せられているのが現実です。児童労働が起こる原因には、文化的背社会の慣習や伝統、福祉制度教育制度の未整備などがあります。しかし、児童労働の一番の要因は子どもすらも働く必要があるほどの経済的「貧困」だと言われています。

また、チョコレートの生産においては、カカオの生産者は農家の規模が小さく、カカオ豆の買取価格が低くされてしまうため、貧困から抜け出すのは難しいのが現状です。そんな状況から、少しでも向けだすために農地を拡大してカカオの収穫量を増やす狙いで、森林伐採が行われ続けていることも、深刻な問題の一つです。

実際にコートジボワールはカカオ生産量の世界1位ですが、国土の熱帯雨林が25%から4%未満にまで減少してしまっています。

私たちが当たり前のように食べているチョコレートの裏には、さまざまな問題が隠れておりフェアトレードチョコレートはそれらの課題を解決する取り組みです。

フェアトレードチョコレートを使用

フェアトレードチョコレートのメリット

ここでは、私たちVANILLABENASがフェアトレードチョコレートを購入することで得られるメリットを3つ紹介します。

公正な価格で取引できる

フェアトレードによりチョコレートを公正な価格で取引が可能となります。カカオの生産者は今まで正当な価格で取引がされず低価格で取引をするしかありませんでした。

しかし、フェアトレードが設定されたことにより産品の最低価格が設定され、極端な価格での取り引きが行われなくなりました。生産者への収入も上がるため、深刻な問題であった児童労働や貧困の改善につながると言われています。

環境保護へ繋がる

フェアトレードは環境保護にもつながります。農薬や薬品の使用削減と適正使用を定め、有機栽培を奨励しているため、農薬や薬品を制限なく使用していた頃に比べて、環境への負担は減少しています。その他にも土壌や水源、生物多様性の保全、遺伝子組み換えなどの禁止にも取り組み、環境保護に貢献しています。

労働者への支援に繋がる

フェアトレードの商品は労働者の公平や公正を意識して作られています。それらの商品を意識的に購入すると、生産者の方は安定した生産量が見込まれ、結果的に労働者の収入も安定し、児童労働や強制労働、差別などの改善にもつながります。

親世代の収入が安定すると、児童の労働も減り学ぶ機会の増加も期待できるでしょう。フェアトレードの商品購入は、労働者の支援と子どもたちの未来を守る取り組みにも寄与します。

フェアトレードチョコレートのおすすめ商品

VANILLABEANSの商品の中で、フェアトレードチョコレート使用率の高いものをランキング形式でご紹介いたします!

1位 マイルドカカオ

カカオ55%のマイルドな味わいと芳醇な後味が感じられる、ショーコラのビターフレーバー。ほんのり香る洋酒で大人な味わいを演出。ギフトにも喜ばれる定番フレーバーです。フェアトレードチョコレートを1個あたり約24%使用しています!(2024年4月現在)

ショーコラ・マイルドカカオについて詳しくはこちら>

2位 パリトロ・スイート

パリッ、とろっ、しっとり。濃厚なクラシックショコラにとろりとした口どけのガナッシュの二層をクーベルチュールで薄く包み込んだ、チョコ好きのための贅沢なプチショコラケーキです。フェアトレードチョコレートを1個あたり約23%使用しています!(2024年4月現在)

パリトロ・スイートについて詳しくはこちら>

3位 ショーコラ・カフェプレミアム

コーヒーの豊かな香りとチョコレートの濃厚な味わいが溶け合い、舌の上で広がる贅沢なひとときを演出。余韻も楽しめる深い味わいのフレーバー。フェアトレードチョコレートを1個あたり約18%使用しています!(2024年4月現在)

ショーコラ・カフェプレミアムについて詳しくはこちら>

フェアトレードチョコレートを使用している商品が入ったおすすめセットもご紹介いたします!

ショーコラ&パリトロ4個入

濃厚な生チョコレートをサクサクのバタークッキーでサンドした「ショーコラ」と、3層のチョコレートが織りなす濃厚な味わいの「パリトロ」の2種類が入った、当店一番人気のアソートセットです。 ちょっとしたギフトにぴったりのサイズ感です。

ショーコラ&パリトロ8個入

濃厚な生チョコレートをサクサクのバタークッキーでサンドした「ショーコラ」と、3層のチョコレートが織りなす濃厚な味わいの「パリトロ」の2種類が入った、当店一番人気のアソートセットです。ギフトにもおすすめの8個入りセットです。

ショーコラ4個入

とろける生チョコレートをこだわりのクーベルチュールで全体をコーティング。サクサクのバタークッキーでサンドした、一度口にしたら虜になる当店のロングセラー商品です。4個入はちょっとしたギフトにおすすめです。

フェアトレードチョコレートで人々の生活を守る

チョコレートを購入するときはフェアトレードチョコレートにすると生産者を守ることにつながります。フェアトレードチョコレートを購入すると、カカオ生産者が適正な対価を得られて、カカオ生産者の一番の問題である貧困の連鎖を断ち切り、子どもを働かせる必要もなくなります。フェアトレードチョコレートを購入することは、カカオ生産者の収入だけを改善するわけではないのです。

フェアトレードで得たプレミアム(奨励金)により、カカオ生産者たちの地域に医療や教育など生活の基盤を充実させることができます。

私たちが日頃から食べているチョコレートを、フェアトレードチョコレートに変更することで、生産者の置かれている環境の改善へとつながっていきます。フェアトレードチョコレートは消費者だけでなく、生産者までも幸せにすることができるチョコレートです。ぜひフェアトレードチョコレートを食べて生産者を幸せにしましょう。

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